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パニック映画の王道、「ポセイドンアドベンチャー」

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あなたが良いと思った洋画を教えてください

私が今までに良いと思った洋画は、非常に古いのですが、「ポセイドン・アドベンチャー」です。 当時は「パニック映画」というジャンルが流行り、「ジョーズ」「タワーリングインフェルノ」と共に日本で大ヒットした洋画です。 ドキドキしながら結末を見守るタイプの洋画が流行り、映画音楽も含めて人気がありませした。 私は映画館ではなく、何度もテレビで放映されたものを観て、DVD購入をしました。

なぜ、その洋画が良いと思ったのでしょうか?

ポセイドン・アドベンチャー」は、単なるパニック映画ではなく、様々な人間模様が描かれている作品となっています。 ストーリーは超大型の豪華客船ポセイドン号が、積載バランスの不備と海底地震による津波により一瞬にして転覆してしまうというものです。 真っ逆さまになった船体の中で、乗客は皆、新年を祝うパーティーが催されている大食堂にいました。 そこで助かる為に脱出を試みるのですが、主人公は牧師でありながら神に対して半信半疑の姿勢を見せる変わり種のスコット(ジーン・ハックマン)です。

 

常に自信家でプライドが高く、人に対しては情け容赦ない言葉をぶつけます。 このお世辞にも人道的と言えない神父を信じて行動するのがたったの9人、他の大半の乗客は神父の言うことを信じずにそのまま留まり、爆発により皆流されてしまいます。 そこから先の冒険は、元刑事のロゴ(アーネスト・ボーグ・ナイン)とスコット牧師の感情のぶつかり合いが続き、どちらも引かぬ性格、しかし助かる為には協力しなければならないという感情の交錯が見事に描かれています。 周囲の人物にもそれぞれの人生の葛藤があり、途中の事故により少しずつ人数が減っていく様子が非常に辛い気持ちになります。

 

この映画の見所は、やはり最後のスコット牧師が犠牲になる瞬間でしょう。 何度見てもあの最後の神への言葉は心に残ります。 神への恨む言葉を叫びながら、自分の命と引き換えにしろと迫り、神の存在を信じているのが分かります。 あの言葉は神を冒涜するものではなく、限りなく追い詰められた時の祈りの言葉だと思います。 ここまで来て絶対助かると思った主人公があっと思ったら死んでしまうので、映画を見ている人間にとっては驚きのシーンとなります。 我儘で、身勝手とも思えた牧師ですが、リーダーシップだけは別格でした。 何かの奇跡で助かるのではと最後まで期待していましたが、本当に一瞬で死んでしまい、びっくりしました。

 

そして妻を失ったロゴを奮い立たせるのが、スコット牧師ではなく、中年紳士の言葉です。 「あなたは何をしてきたんですか?」という言葉で目が覚めて、最後の場所を通過します。 この時の表情も見事です、さすが名優、目で演技をするのですから。 逆さまになった船底にたどり着いたものの、そこで頭打ちとなり、パニックになるものですが、救助隊がやってきてバーナーで船底を切り、救出されます・・ものすごい静けさです。 観ている方もそれまでの牧師の戦いぶりを見ていますので、無言でラストまで行けます。

その洋画がオススメだと思う方は誰?

この洋画がおススメな人は、もちろん日頃ストレスや嫌なことがある人です。 「ポセイドン・アドベンチャー」は「生きる」ことに関して決して妥協をしてはいけないということを学べます。 今何か嫌なことがあっても、この人達を見習ってサバイバルをしていけるのではないかという勇気も貰えます。 また、普段は相性の合わない相手であっても、一つの目標に向かって協力することで奇跡を生みだすことができるということも伝わります。

 

そして途中で死んでいった人達に関しても、一人一人に大切な命があり、守るべきものがあるということをおしえてくれました。 あまり映画がリアルで見事ですので、自分だったらどのような行動をとるか、など考えてしまいます。 色々な悩みがあり、どうしたら良いのか分からない、という人へ、とにかく行動をする勇気を与えてくれる洋画でしょう。

これからその洋画を見ようと思っている方へのアドバイス

最近大型客船の事故のニュースもあり、今見ると非常にリアルに感じることでしょう。 命を守る為にはとにかくタイムリーに行動をとることが問われています、この映画は正に「自分から行動をとらなくてはならない」という教訓です。 もちろんそれが全て正しいこととは限りません、しかし災害に見舞われたらどうすればよいか、少なくとも他人任せにしていてはいけないということが分かります。 決して「いい人が助かる」ストーリーではないので、もしかしたら観終わってモヤモヤする人もいるかも知れません。 しかしそのモヤモヤする気持ちを持ち続けられることがこの映画の素晴らしさであるとも言えるのです。

 

カンタンな自己紹介・プロフィール

私は現在都内に住んでいます50代の女性です。 パート主婦で、家族構成は主人と息子の3人暮らしです。