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グランドホテル形式の大人気パニック映画「大空港」

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なぜ、その洋画が良いと思ったのでしょうか?

まずこの映画の登場人物は、バート・ランカスター、ジャクリーン・ビゼット、ジーン・セバーグ、ジョージ・ケネディなど、豪華オールスター・キャストなので、観ているだけでワクワクしてきます。 中でも注目なのはやはり、空港の滑走路整備士ジョー・パトローニ(ジョージ・ケネディ)だと思います。彼はもはや主役と言っても過言ではないでしょう。彼の登場により、重苦しい雰囲気は一転し、「助かるんじゃないか。」「どうにかなるんじゃないか?」と、気楽な気分にさえさせてくれます。

 

「あー、あの人がでて来ないかなぁ」と観る者を期待させる、とても頼もしい存在です。 グランドホテル形式で撮影されているこの映画は、ただの手に汗握るパニック映画ではなく、様々な登場人物にスポットライトが当てられています。 航空チケット代をいつもごまかしタダ乗りしているおばあちゃんが、登場しますが、彼女はいつもそんなことをしていて肝っ玉が据わっているせいもあり、今回の搭乗で重要な役目を果たします。様々な事情を抱えた人々(不倫をしている人・タダ乗り常習犯・旦那の行動が不振だと思っている妻、離婚寸前の夫婦、など)が登場します。

 

それぞれのプライベートな問題を抱えながら、ひとつの共通したパニックに直面し、様々な意見を持ち、様々な発言をし、解決していくこのストーリーに、私は魅力を感じます。ちなみにタダ乗り常習のおばあちゃんは、飛行機内がパニックの真っ只中で、皆が緊張した雰囲気の間も、何処かコミカルなムードでした。 また時代のせいかもしれませんが、ストーリー展開が、ややゆったりしているように感じられました。

 

最近は、こういう映画が少ないと思います。取り巻く人々の人間模様などの描写をゆったり見せているため、パニックが起こるまでの時間が長く、その為かどの登場人物に対しても感情移入が容易です。最初から、パニックの連続でハラハラドキドキという展開ではないのですが、そこがまた、何ともいい雰囲気を出しています。やはり、前半に人間ドラマをゆっくり見てこそ、登場人物がどこか憎めない存在になり、だからパニックが起きた時にも「全員助かってほしい」と言う気持ちをより強く持たせてくれ、ヒヤヒヤしたりするものなのだろうと思います。コミカルな部分、パニック描写、ホッとさせてくれる場面、1つ1つがとても丁寧に制作されている様に感じられ、非常に良いと思いました。

その洋画がオススメだと思う方は誰?

何かシリーズで観たいなあという方におススメします。または、若い人の中で最近の映画に疲れた方、でも映画が好きで観たい方におススメします。最近の映画は、ストーリーや映像が過激なものが多いと思います。私はその様な映画を否定しませんが、ちょっと昔の映画を観てみるのも一つの手だと思います。『大空港』は、1970年の映画です。しかも当時、大人気のアメリカン・ニューシネマが多い中、この映画はグランドホテル形式で制作されました。そのような時代であったにもかかわらず、当時この映画は大人気だったようです。

 

そしてこの映画は、様々なパニック映画の元祖とも言われています。 以前ハイジャック(これは、確かテレビムービーだと思います。制作年は2007年頃)がケーブルテレビで放送された時も、『大空港』を思い出しました。こちらはタイトル通り飛行機がハイジャックされるのですが、同じ時間軸で、その事件に関わるいろいろな人の群像劇を見事に描き出しています。こちらも、エアポートシリーズと作品の雰囲気が似ています。『大空港』もパニック映画なので、もちろんスリルもありますが人間ドラマ的要素が強いので、観終わった後温かい気持ちになれるのではないでしょうか。

これからその洋画を見ようと思っている方へのアドバイス

滑走路整備士の役で出ているパトローニ(ジョージ・ケネディ)に注目です。彼はこの一作目「大空港」のしょっぱな「奥さんとイチャついているシーン」から明らかに目立っており、その後に続いていく2作目(エアポート75)、3作目(エアポート77/バミューダからの脱出)、4作目(エアポート80)まで同じパトローニと言う名の役で出て来ます。出来れば、一作目「大空港」だけでなく、2作目、3作目と観ていかれる事をお勧めします。

 

一度見たら忘れないキャラ「パトローニ」は、このシリーズ中、航空関係の様々な職業に就いていきます。彼以外のキャストがコロコロと変わっていく中、「パトローニ」だけが職業を転々としつつ、レギュラーで出続けると言う少々不思議な映画シリーズだと思います。もうこの人はエアポートシリーズの中心核のような存在感です。シリーズで見続けていくと、きっと無意識にまず彼を探すクセがついている事でしょう。

 

カンタンな自己紹介・プロフィール

40歳の女です。映画を見る事が大好き。スポーツが苦手。サッカーや野球も興味なし。キャンプは中学の時に行ったきりの、文科系インドア派です。最近は1940年代の映画をもっと観たいと思っています。