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映画館に3回足を運んで鑑賞したリドリースコットの名作ブラックレイン

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あなたが良いと思った洋画を教えてください

名匠リドリースコット監督が監督した「ブラックレイン」です。

なぜ、その洋画が良いと思ったのでしょうか?

洋画ながら、日本(しかも大阪)が舞台となり、今は無き松田優作若山富三郎、そして高倉健といった日本の名優が出演するということで一度みて見ようと思ったのがきっかけでした。 しかし、映画館でその映画をみて魅了されてしまい、感動が忘れられず放映期間中に3度も足を運んでみた映画は小学生時代から「ジョーズ」を皮切りに熱心に映画を見続けてきた映画ファンの自分でもはじめてのことです。 では何が良かったのかということですが、たくさんあり過ぎてというのが本音ですが簡潔にお伝えすると次のような感じです。 ・映像がとにかく美しくどこか切ない オープニングの日没の太陽や、夜の大阪城、ヤクザの親分方が集まる田舎の田園風景等とにかく美しく、それでいて切なく感じさせる映像美に魅了されました。

 

これはリドリースコットという天才だからなし得た映像美だと思いますが、特に、刑事役マイケルダグラスの相方の刑事が松田優作に殺害された後の空撮による夜の大阪城など、そのあまりの切ない美しさに鳥肌が立ちました。 ・日本人俳優が渋すぎる 天才リドリースコットに「天才的だ」と言わしめた松田優作や、日本のヤクザのドンとして圧倒的な迫力と貫禄、存在感を示した若山富三郎など、ハリウッド映画ではなかなかその存在感を示せずにいた日本の名優陣がどうどうとハリウッドスター相手にその存在感を存分に示してくれていることが、日本人として大変うれしく、誇らしかったことも大きな魅力です。 中でも良かったと思うのが高倉健です。

 

キャバレーで下手な英語の歌を披露するシーン等をさしてか、高倉健は冴えなかったといった意見もあるようですし、やはり遺作となり文字通り自分の生命をかけて出演した松田優作が一番光っていたとの意見も十分理解出来ます。しかし、マイケルダグラスが演じる刑事に翻弄されながらも、組織のルールを破って戦いへと挑むことへの歩みや葛藤、男としての静かな、けど力強い決断までの、簡単なようで難しいプロセスは高倉健でなければ演じきれなかったと思います。 ・日本人を巧に描いている 海外からみた日本人のイメージには多少誤解があるかも知れませんが、そうした誤解をおそれずに日本人の民族性や文化、慣習、ユニークなところ、ある意味少しだけ恥ずかしくなるような部分も含めて果敢に描かれています。 一例をあげるなら、大阪の街を疾走するギラギラ照明だらけのトラック(現在はもう見なくなりましたが)や、ラスト近くで描かれる大阪府警の署内での警察官達が驚いて高倉健らを迎え入れるシーン等々、日本人なら「あるある」と思わずにいられないようなシーンが、洋画の中で随所に描かれており、そうしたシーンを見つけることもこの映画の楽しみの一つと言えます。 ・ストーリーが切なくスタイリッシュ 難解なストーリーが多いリドリースコット監督ですが、ブラックレインはストーリーそのものは比較的シンプルでストーリー展開に悩まなくて済む分、映像そのものを楽しめます。

 

また、それは決してストーリーが浅いという訳ではなく、実はシンプルな中にも国民性の違いなどを通じて生じる摩擦などに様々なメッセージを読み取ることが出来、単純なアクション映画としてだけではなく、日本と米国の比較文化という視点からも実に楽しめる映画になっていることもこの映画の魅力として挙げられます。

その洋画がオススメだと思う方は誰?

全ての日本人にオススメしたいです。こんなに色々な意味で日本が描かれている洋画は貴重だと思います。 その上で、敢えて「特に」ということを申し上げれば、大阪の方々には絶対にみて頂きたいと思います。この映画の舞台は大阪です。その大阪の街というものを、米国の天才映画監督が映像にするとこんなに美しく、切なく、またそこに住んでいるからこそ当たり前になり、気付けないような様々な意味での大阪の魅力が描かれることになるんだということを、どうかその目で直接確認して頂きたいと思います。

これからその洋画を見ようと思っている方へのアドバイス

松田優作若山富三郎を知らない世代の方も多いと思いますが、この映画が作られた当時は日本人俳優がハリウッド映画で活躍できる機会は滅多にありませんでした。ある意味、この映画が日本人俳優の良さを世界的に広め、ハリウッド映画をはじめとした海外進出へ大きなきっかけになったと思いますので、海外から絶賛された日本人俳優をぜひ堪能して下さい。 また、映画を見る前にネットで夜の大阪城の写真等をご覧になってから見て頂くのも良いかも知れません。大阪市という大都会の中で、シンボリックな観光名所も改めて見てみたくなると思います。

 

カンタンな自己紹介・プロフィール

現在年齢は50代の男性で、小さな会社を経営しています。家族は息子と家内の3人で家族全員映画好きですが、私が一番の筋金入りだと思います。