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みんなのエンタメレビュー

感動した映画や面白かったドラマなどを掲載しているブログとなります。

『インセプション』は複雑緻密で、面白いです。

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あなたが良いと思った洋画を教えてください

クリストファー・ローラン監督『インセプション』です。

なぜ、その洋画が良いと思ったのでしょうか?

インセプション』は複雑な構造をもつ映画です。 最後まで見た時、物語がハッピーエンドに収束すると共に、複雑に張り巡らされた構造が、きちんと回収・整理されていることに感銘を受けるタイプの映画です。極めて知的好奇心をそそられる希有な映画となっています。 『インセプション』の物語は、夢への侵入を専門に行うエクストラクターであるコブ(レオナルド・ディカプリオ)を主人公に展開されます。 コブは、日本人実業家のサイトウ(渡辺謙)から依頼を受け、サイトウのビジネス敵、ロバート(キリアン・マーフィー)に「偽りの記憶」を植え付けるように依頼を受けます。

 

ロバートが父親から巨大な会社を相続するに当たり、ロバートに偽りの記憶を埋め込んで、ライバル会社の解体を目論むというのがサイトウの目的なのです。サイトウは、コブに対する報酬として、裁判所の命令で接触禁止になっている息子との面会を実現させる、と約束します。 コブはかつて妻と共に夢に潜り続け、夢と現実との違いが区別出来なくなった妻を亡くしてしまうという辛い過去があります。そしてその妻の死を巡る問題から、息子と接触出来なくなっているのです。 コブは息子との生活を取り戻すため、サイトウの依頼を受け、ロバートに偽りの記憶を植え付けるため、夢に潜入するチームのメンバーを集めます。 夢の世界を構築する「設計士」や深い眠りに誘うための薬を調合する「調合士」、それに古参の相棒の「ポイントマン」など、数々の人物がコブの依頼に応じ結集します。

 

そしてロバートを眠らせ、メンバーたちも眠りに落ち、彼らは共通の夢の中に入ってゆくのです。 この映画の大部分は、夢の中での場面となります。そして、その様々な夢の描写が素晴らしいのです。 たとえば「設計士」が自身の夢構築の能力をコブに証明するために、構築された夢の世界を自由自在に動かしてみせる、というシーンがあります。 そのシーンでは、現実のパリの街並みが突然、あり得ない動きを見せながら変貌を遂げていくのです。これまでのSF映画では、美麗に作り込まれた異世界や架空の空間を見せると言うものが多いのですが、『インセプション』では現実の街並みが変化するのです。

 

この映画では、描かれている世界が、夢か現実か判断することが鑑賞者に求められるのですが、このようにパリの街並みが突然変貌を始めるとき、そのドラマチックな展開に驚かされると同時に、そのシナリオの緻密さにも、驚かされるのです。 そして、この『インセプション』最大の特徴が、夢の中でさらに眠り、夢の中の夢に潜っていくという構造をもっていることにあります。 下位の夢になればなるほど、現実の世界における時間がゆっくりに流れるという設定になっているのです。つまり上位の夢で何かトラブルが発生すると、さらに下位の夢に潜り、時間を稼ぐといったことができる世界観になっています。

 

したがって、コブ達ロバートの夢に潜ったチームは、さまざまなトラブルに巻き込まれる度に、さらに眠り、下位の夢に潜って更なる別の夢世界で活動していくのです。 また、もう一つこの映画における大切な設定に、夢から覚めるには死ななければならない、というルールがあります。 下位から上位の夢に戻るためには、死ねばいいのです。しかし主人公のコブはあまりにもたくさんの夢に潜り続けているため、自分のいる世界が現実なのか夢なのか、わからなくなってきているのです。つまり、死を選択するとき、もしそれが現実の世界なら、本当に死んでしまうという設定になっているのです。 このように、『インセプション』はいささかややこしい設定を持っているため、最初はすべてを理解出来ないかもしれません。

 

しかし、すぐれた作品とは2度、3度見返せる要素を持っているものです。 数回見た後には、複数の階層に分かれ、複雑に思えた夢の物語が、きちんと整合性がとれていることがわかり、作品の全体像が理解出来るようになります。その時に、改めてよく構成された作品だと感嘆を思わず漏らしてしまう、そんな作品が『インセプション』なのです。 そして、忘れてはならないのはその複雑で緻密な傑作に、日本人のサイトウ役として渡辺謙が主演しているということにあります。 東京や、日本の城を思わせる夢も登場し、日本人として親近感を持って楽しめる作品にもなっているのです。

その洋画がオススメだと思う方は誰?

この作品は、作品構造上『マトリックス』3部作に似ている部分があります。したがって『マトリックス』が好きな方にはお勧めです。 そして複数の夢を渡り歩くという設定は、日本のアニメやライトノベルでよく見られる「セカイ系」の設定でもあります。したがって、アニメやライトノベルが好きな方にも向いています。

これからその洋画を見ようと思っている方へのアドバイス

インセプション』は複雑な構造を持っているため、一度見ただけで理解出来なかったと言って投げ出す必要はありません。 2回、3回見直すことで、様々な発見をし、その結果はじめて作品の全体像を掴めるような作品になっています。 だから1度見るだけではなく、少なくとも2回は見ることをお勧めします。

 

カンタンな自己紹介・プロフィール

福岡在住、38歳の独身男性。一人暮らしで、法人営業系のサラリーマンをしています。