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みんなのエンタメレビュー

感動した映画や面白かったドラマなどを掲載しているブログとなります。

あなたは無影灯の結末に納得できますか?

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あなたが良いと思った小説と著者名を教えてください

無影灯 渡辺淳一

なぜ、その小説を読むことになったのでしょうか?

札幌医科大学卒業の、渡辺淳一の知識と作風と読みやすさが気に入っていました、渡辺淳一の作品を読みつくすような勢いで片っ端から読んでいたので、その通過点の一作品として書店で目に入ったものです。ぱらっとめくって何となく内容のイメージが湧いてくるのでその雰囲気で小説と買うことは多くあります。最初に下巻を買ってしまったものの、上巻がなかなか見つからないので下巻から半分ほど読んでしまったり、という事もあるくらい読みやすいものです。作者と登場人物と私の考えが似ていることが多いというのも読みさすさの理由の一つかもしれません。最初の数ページを読むだけで、話の展開が予想できるようなところも読みやすいのです。

その小説を読んで良かったと思う感想

下巻から読み始めて、上巻、下巻と読むことになったのですが、お気に入りの本として何人かにお薦めを兼ねて渡したことがあるので、その度に何度も買う羽目になってしまうのです。今まで、何度も読みたくなるくらいで上下巻を5回買ったくらい、手元に置いておきたい本です。 自分の生き方が他の要素に対して左右されなくなったところが、最もよかった点といえるかもしれません。自分の生き方も死に方も自分で決めるということで、誰からも干渉されたくないという考え方になったのは、今考えると、それがいいことなのかどうなのかわからない面もありますが、いいか悪いかという問題でもなく、正しいか間違っているかという事も無関係だというころです。

 

自分を正当化しながら生きようが仕方なく死のうが無関係だという点においては、ある程度考え方に共感できる部分が多かったという印象はあります。 昔から真面目に生きてきて、それが原因で病気になった人間としては、責任感を持たずにいい加減に生きることを否定しない登場人物の考えに共感するものの、一人で死んでいくのは間違っているのではないかとも思ったり、最後の部分だけはちょっと納得できないところもありました。主に生と死に関する描写と、その前後の心理的描写がところどころに出ていて、これは登場人物は関係なく、作者だけの考えが出ているところに妙に同情心を感じたことがあります。

 

私も同じ道を歩むわけですが、同じ終わり方は理想ではあるけれど、自分が同じ終わり方をしたくないという気持ちはあります。 「死んでいくものに罪はない」と主人公の直江が怒るシーンが印象的でしたが、あれは自分の感情を表しているのか、作者のことなのか、もしかして読者に言っているのか、わかりにくかった面もあります。現在、その舞台となる支笏湖の近くに住んでいます。以前に通りかかったときは風が強かったからなのか、ずいぶん汚い湖だという印象があったのですが、ここに住んで時々行ってみると思っていたよりきれいで透明度の高い湖だと知りました。

その小説がオススメだと思う方は誰?

男性の場合は、これから、どうやって生きていこうかと悩んでいる人、無駄に生きていきたくない人、自分は生きているべきではないと思っているひと、死ぬべきか生きるべきかそれが今の問題となっている人、漠然とどうしようか迷っている人、どうでもいいと思っているひと、出会い系サイトで看護師と出会った人。女性なら、私の彼氏がこんなこと思ってるんじゃないかなー?その考え方、やめてほしいなー、と疑問に思ったりすることが多い人。人の考えを強制すべきではないとわかります。 また、どうにでもなると思っていない、成り行きでいいんじゃない?と思っていないひとなら読む価値はあります。自分の人生を成り行きに任せようと思っている人は、好きなようにしてくださいと言いたいです。そういう人は本を読む時間も無駄だと思ってるでしょう?

これからその小説を読もうと思っている方へのアドバイス

最初は上巻から読むほうがいかもしれません。ただ、読み始めたからには最後まで読んでください。姉の手紙もちゃーんと読んでください。できれば何度も読み直してほしい小説です。なくなる寸前のお爺さんの気持ちを大切にするというさりげないシーンの直江の考え方で全てがわかるという小説です。心理描写も多くありますが、肝心なところははっきり書かれていないことが多いので見逃してしまうことが多いかもしれません。人の立場に立って物事や生き方を考えるのではなくて、人の立場を参考にして自分の生き方を決めるというような間接的な部分もあるので、このあたりをちゃんと逃さず把握することが大切だという意味では、繰り返して読まないとわかる部分は表面の一部でしかないと思います。不倫だとか、浮気とか、男女関係のもつれは、この小説と何の関係もないといえるほど、どうでもいいことです。

 

カンタンな自己紹介・プロフィール

男性、53歳、会社員、北海道