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私の人生の一曲はっぴいえんどの『風をあつめて』

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あなたが良いと思える歌を教えてください

 私が本当に良いと思える歌ははっぴいえんどの『風をあつめて』です。 はっぴいえんどは70年代初頭の日本のロックバンドです。 メンバーには大瀧詠一細野晴臣松本隆鈴木茂といった豪華な顔ぶれ。彼らがそれぞれ今の道を歩む前に組んでいた伝説のロックバンドがこのはっぴいえんどです。

 

バッファロースプリングフィールドやモビーグレープのようなカントリーロックを基調とした楽曲に日本語の歌詞を乗っけて歌ったらどうなるか…というようなかなり実験的な音楽にこだわりを持って作曲していました。 当時、今のようにインターネットもなければ音楽雑誌も殆どありませんでした。

 

そんな中、メンバーの大滝詠一細野晴臣はレコードや海外のラジオを聴き漁り、当時でもマニアックな音楽を土台にした自分たちのロックを作り上げようとしたのです。 この風をあつめてを聴くと一瞬にして、彼らの音楽の懐の深さを感じ取れます。 作曲は細野晴臣、歌詞は松本隆という今では珍しい組合せです。

 

細野さんソロでの多国籍音楽に移行する直前に作られた楽曲ですが、この頃からボサノヴァのようなテイストを感じ取れます。 さらに松本隆の文学的な歌詞の世界観が見事にブレンドして凄まじい化学変化を起こしています。

なぜ、その歌が良いと思ったのでしょうか?

もうはるか昔ですが、私は昔から音楽が大好きで、昔の音源から現代の音源まで、色んな音楽を聴き漁っていました。 しかし、始まりはフォーク少年で。フォークしか聴かない、といった頑固で偏りのある音楽の聴き方をしていました。

 

なので当時はボブ・ディランやニールヤング、日本で言うと高田渡さんなどが私のアイドルでした。 しかし、そんなフォークにも飽きて来た頃、70年代のオムニバスCDをたまたま聴いた時にこの『風をあつめて』が流れ出し、衝撃を受けたのが始まりです。 ここから、私のロック人生が始まりました。

 

それまではアコースティックギターを持って毎日かき鳴らしていたのがエレキギターに目覚め、暇があったら小型のアンプに繋げてリード・ギターを弾くようになりました。 それもこれもはっぴいえんどのの『風をあつめて』のおかげです。 私の偏食だった音楽聴き方を雑食に変えてくれた類い稀なるセンスを持った偉大なるバンドでした。 とは言っても、ディランもニールヤングも後期はバリバリのロックへ転向して行くのです。 偏食時代の私はその転向を受け入れることができず、頑なに昔の作品ばかり聴いていました。それを見事に打ち砕いてくれたのがこの『風をあつめて』で、私の音楽の間口をぐいっと広げてくれた一曲なのです。

その歌がオススメだと思う方は誰?

私のように昔の物しか聴かない!と音楽の聴き方に偏りを持った方に是非お勧めです。 何かを打ち砕いてくれるかもしれません。 また、現代音楽しか聴かない!テクノやエレクトロニカしか私は聴かない!!という方にもオススメです。 聴けば、色んなジャンルの音楽の可能性のようなものを感じさせてくれるはずです。 そして、隠れていた探究心をグイグイと呼び戻してくれます。 私も風をあつめてを聴いてから、現代の音楽を徐々に聴き始め、今では国籍や年代に関係なく様々な音楽を楽しめるようになりました。 先入観で聴くのも一つの聴き方だと思いますが、その先入観がなくなったら、楽しさは無限大に広がります。

 

また、歌詞の大切さ、というか言葉の大切さにも目覚めるはずです。 松本隆はこのはっぴいえんど時代を経て、やがて偉大な作詞家として成功する人です。 そんな彼の若かりし頃の歌詞は実に実験的で天邪鬼で奇想天外な一面もありつつ、それでいて叙情的な部分もあります。 本当に若い頃にしか出来ない無茶苦茶な部分も感じますが、その奥に秘めたとてつもない才能も感じ取れます。 特にこの『風をあつめて』の歌詞はダイアモンドの原石の一つだと思います。 文学的な物が好きな方にも是非聴いて頂きたい一曲です。 また、サニーデイサービスやフリッパーズギターハナレグミおおはた雄一スモゥルフィッシュくるり、等々を好きな方には特にお勧めします。

これからその歌を聴こうと思っている方へのメッセージ

これから『風をあつめて』を聴こうと思っている方がいたら、是非、アルバム『風街ろまん』を聴いて頂きたいと思います。 風街ろまんは『風をあつめて』が収録されているはっぴいえんどの2枚目のアルバムです。 この曲の他にも数々の名曲が散りばめられています。 是非それらを聴いて頂きたい、と思います。 そしてそれから枝分かれする音楽を楽しんで貰えればこれ幸いです。 古き良き音楽ですが、色褪せることのない普遍的な音楽の素晴らしさを体感できる…と私は思います。

 

カンタンな自己紹介・プロフィール

 

私は北海道は札幌市に住む30代男性です。 一般の民間企業でサラリーマンをやっております。 実家ぐらしの長男です。